日々のブログ
海外移住富裕層への課税
宝塚・西宮・芦屋・神戸の皆さま、おはようございます。
税理士・公認会計士の横山です。
今日はいい天気ですね。
またまた富裕層への課税強化のニュースです。
なんでも1億円以上の金融資産を所有する富裕層が、
海外移住目的で出国する際に、
株式などの含み益に課税してしまおうという話です。
この30日にまとめる2015年度税制改正大綱に盛り込むおつもりで、
来年7月から適用しようとのことです。
日本では株式などの売却益に対して課税が行われますが
(日本にいるのでこれが当たり前と思ってしまいますが)、
香港やシンガポールといった国では
株を売却して利益が出ていても、税金がかからないんです!
ちなみに配当にも課税されません。
相続税も贈与税も無いですね。
夢のような国だ。
だからお金持ちが集まるんです。
香港等に移住してから株式を売却して
ノータックスだ!しめしめと思っていたのに、
日本を出国する時に、
まだ売ってもいないのに含み益に課税しちゃうんですね。
日本は借金まみれですから政府も必死です。
2020年までにプライマリーバランスを黒字に!
とか言ってますからね。
相続税の改正もありますし、富裕層狙い撃ちの感があります。
相続税対策でお金持ちが海外移住するという話がございますが、
なかなか簡単な話ではないです。
よっぽどの大金持ちが計画的に準備して初めて出来るお話。
そもそも日本の相続税がかかる範囲は下記のようになっています。
これでもだいぶ平易に書いたつもりですけど、
ややこしいでしょ!?
まず相続人(財産をもらう人)を3種類に分けます。
すなわち、
①居住無制限納税義務者
②非居住無制限納税義務者
③制限納税義務者
そして、①②に該当した人は、
もらった財産が国内にあろうが国外にあろうが、
すべて日本の相続税がかかってくる。
③の人だけが国外にある財産について相続税がかかりません。
普通の人は①ですね。
日本に住んでいる人。
そして富裕層が色々と企むのが③の制限納税義務者。
あの手この手で、制限納税義務者になろうと、
過去に多くのお金持ちたちが税務当局と戦ってきました。
武富士とか。
制限納税義務者としてもらえれば、
国外にある財産に相続税がかからないからです。
でも③になるのって難しいでしょ。
親子ともども5年も前から海外に住んで生活する必要があります。
引退したおじいちゃん、おばあちゃんは海外で悠々自適もいいですけど、
現役世代はどうでしょうか?
自分はよくても奥さんあるいは旦那さんは喜んで付いてきてくれるでしょうか?
なに?最近は子供に海外の教育を受けさせたくて、
若い人たちも喜んで移住するって?
なるほどね。
グローバル化が進展すれば、心のハードルも下がりますか。
日本は素晴らしい国ですけど、
国内だけにとどまっていたらジリ貧ですか。
私もいつか海外で働いてみたいな~。
写真は岡潔(おか きよし)という人が書いた『日本民族』という本です。
何年か前に父親にもらい、今日また読みました。
有名な大数学者ですが、晩年は色々と随想を書いています。
『この国の神武の子らよ、
今こそ立ち上がって祖業をまっとうすべき秋(とき)である。』
と のっけから物騒極まりない言葉を書いておられます。
日本人古来の純粋な心のありようを取り戻すべし!
と言いたいようですが、
こちらに教養が無いだけに難解でした。。
「八雲たつ 出雲八重垣夫婦(つま)隠(ご)みに
八重垣作る 其の八重垣を」
古事記に書いてあるスサノオミコトの歌です。
この国の八方に雲の峰が群れたって、
自分と愛妻と二人きりにしようとしてくれている
という意味だそうで。
この自然と一体化した雄大、雄勁な喜びこそが、
日本民族オリジナルの心性なんだとか。
難しいな。
皆さんは味わえますか?
でも日本は素晴らしいよってことですよね。
素晴らしかった かな?
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