日々のブログ

国際税務の動向②

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芦屋市、神戸市、西宮市、宝塚市の皆さま、
おはようございます。
税理士・公認会計士の横山です。

昨日は友人のお招きで、
芦屋川ロータリークラブ主催の講演会に行きました。
芦屋ロータリーが25周年だそうで、
その記念講演としてパソナグループ代表の南部靖之氏が
お話されていました。

おぉ。懐かしい。
南部さんお元気ですか?
少しふっくらとされましたかね?

私は㈱パソナで社会人生活をスタートしていますので、
南部代表とも何度かお話させていただいてます。
10年超お目にかかっていませんでしたが、
お話しぶりとかは昔のままでしたね。
相変わらずスピーチお上手でしたよ。

リーダーの条件について というタイトルでお話されていました。
3つありますと。
1つ、体力があること。
1つ、自分は運がいいと思いこめること。
1つ、周囲にいい人間がいること。

お話されているうちに、4つめ、5つめ、6つめが出てきて、
際限なくなってて面白かったんですが、
その中で、
「リーダーとは人に影響を与える人のことだ。」
「何気ない一言をかけてあげるだけでいい。」
「人に良い影響を与えて導ける人がリーダーだ。」
というようなことを仰ってました。

あれっ?私は?
自分を顧みてちょっとドキッとしまして。

私は人に影響なんて与えているかしら?
影響を与えてもらってばっかりでは?
いい人のふりすることだけに全力を傾けてるけど、
それって相手にとっては無色透明な感じ?
いや、むしろ正体不明で不安感すら与えてる?
もっと自分から発しないとダメですか?
でもこれがあなたのコミュニケーションスタイルでしょ?
ゴニョゴニョゴニョ・・・。

というわけでね。
人に良い影響を与えられるような、
立派な人間に早うならんといけませんねと
ハッとしてグッときた次第。

 

では、昨日の続き。
いま、国際課税の世界ではやりのもう一つのトピック。
「自動的情報交換」。

各国の税務当局が協力し合って、
富裕層の海外財産をしっかり捕捉しましょうという動きです。

1/19の日本経済新聞にも
『海外の口座情報 監視』
『国税庁 富裕層税逃れ防ぐ』
という記事が出ていました。

日本人が海外に持つ預金、証券、保険などの
金融口座名義、住所、残高、
利子や配当の年間受取額などの情報を
連携する海外の税務当局から
国税庁は集めるそうです。
2017年末時点の情報を、いったん2018年9月までに。

それ以降も毎年、オンラインで
自動的に海外当局から情報を入手できるように
するんですって。

そして、国税庁は日本人が海外に持つ資産の情報を
そうやって集めるし、
逆に、国税庁が国内の金融機関から集めた
外国人の日本国内での財産情報を、
海外の課税当局に教えるし、
ということで、各国が連携して
富裕層の租税回避の監視強化をしていくそうです。

 

平成24年度税制改正で設けられた
「国外財産調書制度」。
年末時点で5,000万円を超える海外財産を所有する人は、
翌年の3月15日までに、
財産の種類、数量、価額等を記載した「国外財産調書」を
税務署に提出しなさいよとなっています。

ウソを書いたり、理由なく出さなければ、
1年以下の懲役または50万円以下の罰金
という脅しつきで。

第1回目の収集が平成26年(2014年)3月15日でした。
その数5,539人。
ふざけるな!
どう考えても1ケタ少ないやろ!
と国税庁はお怒りだそうです。

同年の国外財産調書に記載されていた
国外財産の総額は約2兆5000億円。
一人当たり平均5億円!
一番多いのは有価証券で1兆5000億円ほど。
次が預貯金の3,700億円ほど。
(平成26年7月 国税庁「国外財産調書の提出状況について」)

富裕層。
どこからがお金持ちかの線引きは色々ですが、
金融資産1 Million dollarが富裕層と一般的に言われることが多いみたい。
ミリオンは百万。
百万ドルだから今でいえば1億2千万円ぐらい。

日本では220万人~400万人いると
各種統計では出ています。
誰も自分がいくら持ってるなんて言わないですから、
ちょっと幅がありますが。

ちなみに1,000億円以上をスーパーリッチと言いますが、
日本には1500~1600人いるそうです。

こういった方々の海外財産の情報を、
各国の課税当局が毎年自動的に情報交換しましょうね
というのが「自動的情報交換」という動きです。

 

「ICIJ」という組織があります。
International Consortium of  Investigative  Journalists
「国際調査報道ジャーナリスト連合」。
ワシントンD.C.にある非営利の報道機関です。

そこが英領バージン諸島やケイマン諸島といった
タックスヘイブンに登記された企業やファンドの
膨大なファイルを入手し解析を行っています。

タックスヘイブンでの会社設立などを代行する専門業者の
内部文書だそうで、
登記の日付、カネの動き、株主や役員の名前が
明記されているそうです。

なんとこれが一般公開されておりまして、
各国の税務当局も解析中だそうです。
(私たちも見れますよ → http://offshoreleaks.icij.org/

数年前に帝京大学の元総長が
リヒテンシュタインにある銀行口座で運用していた
金融資産15億円について、
相続人の方が申告漏れで追徴されてましたね。
これもドイツの当局から国税庁に情報がまわったものでした。

海外財産の相続税申告漏れについては、
2013事務年度(2013年7月~2014年6月)で
163億円あります。

税務署の方も明言されていました。
「これからのターゲットは富裕層と海外取引!!」

グローバルって疲れますね。

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2015-01-24 | Posted in 日々のブログ