日々のブログ

仏具と相続税

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宝塚、芦屋、西宮、神戸の皆さま、こんばんは。
税理士・公認会計士の横山です。

世の中年男性諸氏。
お腹まわりどうですか?
この時期になると生物の本能として
体が過剰に栄養を蓄えることを欲しませんか?

私は最近は早朝に走るようにしています。
ここ5日ぐらいは自宅から門戸厄神・東光寺まで。
門戸厄神って、朝の5時代から空いてるんですね!
知りませんでした。
門戸厄神前を坂道ダッシュして駆け上がり、
合掌して帰ります。

お参りして感謝と祈願を述べていても、
いったいどちら様にお祈り申し上げているのか、
愚かな私は知りませんでしたので、
ウィキで教えてもらいました。

概略
・嵯峨天皇が41歳の厄年に、空海により厄除祈願が行われた。
・その際、愛染明王と不動明王が一体となった厄神明王となり、
あらゆる厄を打ち払うという霊感を嵯峨天皇が得た。
・空海は厄神明王像を三体刻み、高野山の天野大社、
山城の石清水八幡宮、門戸東光寺に勧請した。

そうか。
私は愛染明王と不動明王にお参りしていたのですね。

明王だから恐ろしい顔をしている仏様ですね。
愛染明王は愛欲とかの煩悩を、そのまま悟りの境地にまで高めてくれる仏様。
不動明王は大日如来の使者とも憤怒の姿とも言われますね。

仏教の〇〇如来とか、〇〇明王とか、ややこしいですね。
あの世界でも格というかランクがありまして、
上から、
如来
菩薩
明王

になります。

如来は出家した後の釈迦(歴史上の人物としてのゴータマ・シッダールタさん)の姿。
すでに悟りを開かれたあとで、我々衆生を救おうとされています。
もう解脱しておられる姿なので、仏像とかも服装は質素です。
釈迦如来、薬師如来、阿弥陀如来、大日如来(←これだけ派手)とか。

菩薩は釈迦が出家するまえの姿。
出家する前なので釈迦はまだ世俗の王子様。
だから仏像でも装飾品を身に着けています。
本当はいつでも悟れるんだけど、
我々のために巷間に止まって、救って下さっています。
弥勒菩薩、普賢菩薩、文殊菩薩とか。

明王と天は密教の世界の話。

明王は如来が姿を変えて、
我々衆生を救ってくれるために怒っている姿。
大いなる怒りで我々を畏怖させて、煩悩を破壊してくださいます。
だから仏像も怖い!
多面多臂(顔も手も複数)だし、
火焔後背(後ろで炎が燃えている)だし、
武器を持ってる。
不動明王、愛染明王、孔雀明王とか。

天は天部とも言われますね。
ヒンドゥーやバラモンといった古代インドの宗教からきた神々で、
仏法を守護する役目。
梵天、帝釈天、毘沙門天とか。

・・・・・。
ここは会計事務所のホームページでしたっけ。
困ったな。
趣味に走られると。。

仏つながりで仏像。

来年1月からの相続税法の大改正ということで、
相続税関係のニュースもよく見ます。

その中で「おりん」って耳にしませんでしたか?
お仏壇でチーンとたたくお椀みたいなやつ。
それの純金の「おりん」が売れているんですって。
「おりん」だけに限らず仏像も。
とにかく純金。

これ、仏具には相続税がかからないということを利用した節税対策なんです。
お金で持ってたらそのまま相続税がかかる。
そのお金で純金の「おりん」を買っておいたら、
その分は相続税かからない。

【相続税法12条】【相続税法基本通達12-2】
相続税がかからない財産
「墓地や墓石、仏壇、仏具、神を祭る道具など日常礼拝をしている物」
ただし、
「 商品、骨とう品又は投資の対象として所有するものはこれに含まれないものとする」

なるほどね。
純金の仏像やおりんを買っても、
「いやいや。日常礼拝につかってるんです。」
「金だとありがたいでしょ。ご利益ありそうでしょ。
亡くなったおじいちゃんもきっとあの世で喜んでると思うんです。」
とシラをきればいいんですね。

でもやり過ぎはダメですよ。
税務調査でもよくよく出る話ですけど、
あくまで「常識の範囲内」ですからね!

この「常識の範囲」がやっかいなんですけど。
もちろんお金持ちの常識と貧乏人の常識は違いますものね。

ニュースでは数百万円のものがよく売れると言ってました。
1000万円ぐらいならOK?
いやいや、これも色んな状況でもって判断されますからなんとも。
もし他にめぼしい財産がないのに、
いきなり1000万円の純金の仏像が鎮座ましましてたら、
税務署員も笑いますからね。
しかも通帳で見るかぎり亡くなる1年前ぐらいに買ってたりしたら。

おりんが5個も6個も、仏像が3体も4体もゴロゴロ出てきたら
もちろんおかしいですからね。
常識の範囲で。
税務署員が噴飯しない範囲でお願いします。

でも、純金のものをポーンと置いとくのも怖そうですね。
それに、純金の仏具。
工芸品なんで色々な装飾・加工がなされているわけで、
純粋な金の価値の2~3倍もするものもあるそうですから。
そうなると、相続税の調査が終わったら売ってやれと
思っている悪い人も損しちゃうかも。

いずれにしても、
仏様は煩悩にまみれた我々を救って下さろうとしているのに。
その仏様を祭るに、煩悩丸出しの金ピカのおりんで「チーン」ですか。
人間はなかなか救い難し。

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2014-12-26 | Posted in 日々のブログ